中島金属箔粉工業株式会社

会社案内

当社のあゆみ

当社の事業のルーツは、金加飾材料である「金粉金箔」と、包装材料として使われていた「錫箔」の2つに大きく分けられます。長い歴史の中で、つねに新しい素材の開拓と用途の開発に取り組み、市場を拡大させてきた当社の歩みをご紹介します。

海外製金粉を日本で初めて輸入、自社ブランド販売

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当社は第一次世界大戦が終わって間もない大正5(1916)年、印刷用金粉や金箔を取り扱う「金粉金箔専門問屋」として創業しました。当時、ヨーロッパをはじめ、世界的に慢性的な物資不足が続く中、創業者の中島専之助が勤めていた貿易商に、ロシアから鉛筆の引き合いが大量に入りました。この時に鉛筆製造業者を探し、ネーム入れ用の金粉・金箔を求めて国内の業者を開拓したことが当社の創業のきっかけになりました。
当時の国産の金粉は今日の商品と比べると粗悪なものでしたが、当社はよりよい製品を求めてドイツの金粉メーカーからサンプルを収集し、検討しました。結果として海外製金粉を日本で初めて輸入することとなり、「ハカリ印」の商標のもと販売を開始しました。「ハカリ印」の品質は高く評価され、鉛筆メーカーから缶詰・化粧品ラベル印刷などに用途が広がり、急速に普及しました。また、純金箔は特に高級美術印刷を中心として需要を拡大していきました。
真鍮を原料とする金粉は、美術工芸品で用いられる純金ほどには輝きに持続性はありません。しかし、純金よりはるかに安価ながら、純金と同じように輝きます。今までコストに見合わず取り入れることのできなかった多くの製品にも、この代用金の出現でその市場は大幅に拡大されました。代用金としては他に金粉を使ったホットスタンピングフォイル(熱転写箔)という箔押し材料があります。この技術が、大きく産業の発展に寄与するようになるには、昭和30年代の「メタリックスタンピングフォイル」の登場を待たなくてはなりません(後述)。

錫箔からアルミ箔へ

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錫箔は、創業当初より、いわゆる「箔屋」が扱うべき商材として、ラインナップされていました。同じ金属箔のカテゴリーということがその理由でしたが、他の商材が印刷用などの加飾材料であったのに対し、錫箔の主な用途は包装材料でした。錫箔は、柔軟性があり、よく延伸するためチョコレートなど食品包装材として、当時は広く使われていました。当社でも大手菓子メーカーを中心に販売を伸ばし、製造も手掛けていましたが、より軽く加工もしやすいアルミニウムフォイルがヨーロッパで誕生したことを知り、大正12(1923)年、スイスからアルミ箔を日本で初めて輸入することとなりました。
アルミは錫の3分の1と軽く、安価です。また加工のしやすさも錫とは比べものになりません。こうしてアルミ箔は急速に需要を伸ばしていきました。昭和6(1931)年に国産品の開発に着手し、昭和7(1932)年には、国産アルミ箔を国内で最初に販売を開始しました。
包装用途以外に、アルミ箔はその高い電気特性から電子部品材料の用途として着目され、当社は昭和初期にコンデンサ用のアルミ箔を開発、以来コンデンサメーカーとともに改良・開発を重ね今日に至っています。

セロファンフィルムを輸入開始、放送需要が急拡大

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アルミ箔とほぼ同じ時期に新しい包装資材として誕生したのがセロファンフィルムです。わが国では大正13(1924)年にフランスから初めて輸入されましたが、当社でも同年、ドイツとイタリアから輸入販売を開始しました。
高価な純金箔の代用として市場を拡大した金粉、洋金箔、およびスタンピングフォイルは印刷業界を中心に需要を拡大。アルミニウムフォイルやセロファンフィルムも、その加工技術の進展とともに需要が拡大し、当社の事業の基盤を築き上げていきました。アルミニウムは、厚みのコントロールと他のフィルムとの複合化によって高いバリアー性・保存性を実現できます。そのため、特に長期保存を要求される食品や医薬品、化粧品の軟包装を中心に需要を拡大していきました。

メタリックスタンピングフォイルを初めて輸入

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書籍のタイトルやパッケージのデザインに使われる箔押し材料として、金粉を用いたホットスタンピングフォイルは以前からありましたが、金粉(真鍮粉)であるがゆえに時間とともに酸化腐食が避けられず、一定期間後に商品価値が著しく損なわれるという欠点がありました。
昭和28(1953)年、高純度アルミを原料にPETフィルムに真空蒸着を施した、まったく新しい製法による転写蒸着フィルムがヨーロッパで開発され、昭和29(1954)年、当社はわが国で初めて輸入を開始し、「メタリックスタンピングフォイル(MSF)」として販売を開始しました。アルミ蒸着品は真鍮に比べ、酸化が進みにくいだけでなく、金粉では再現できない鏡面のような光沢を放ちます。書籍や化粧品パッケージを中心に急速に採用が進展し、昭和30(1955)年には、MSFの需要拡大と合わせて自動箔押機を開発。市場を拡大していきました。

コールドフォイルをはじめ、多彩な表現を実現する素材

「コールドフォイルをはじめ、多彩な表現を実現する素材」イメージ 「コールドフォイルをはじめ、多彩な表現を実現する素材」イメージ2 「コールドフォイルをはじめ、多彩な表現を実現する素材」イメージ3 「コールドフォイルをはじめ、多彩な表現を実現する素材」イメージ4

平成18(2006)年、当社はオフセット印刷機においてインラインで箔押しを可能とするコールドフォイルの取扱いを開始。書籍・パッケージ向けにオフセット印刷やシール印刷用途で需要を拡大しています。
シルバーの加飾材料用途として永らく主役を担ってきたアルミパウダーについては、昭和32(1957)年よりアルミペーストを販売。平成(1989年)に入ると、MSFに近い鏡面光沢を再現できるアルミ蒸着箔を主原料とするインキ顔料が開発され、平成10(1998)年より取扱っています。

海外展開
グローバル化する原料調達とコストメリットを追求するお客様からの要望に応えるため、平成26(2014)年より海外からの調達強化を開始しました。平成27(2015)年にはインドネシア製のPETフィルムの輸入を開始、現在では中国、韓国、インドネシアなどから包装資材を中心に信頼性がある海外品を日本へ供給しております。
海外ネットワークの拡がりにともない平成30(2018)年には中国広東省深圳に現地法人を設立、日系現地法人への供給を行うとともに日本製品の輸出および中国製品の調達拠点として活動をしております。

パッケージから化粧品・医薬部外品受託事業に参入
内容物に直接触れる軟包装資材を販売する中で、内容物の充填を委託したいというお客様の要望を多く頂くようになり、平成28(2016)年より食品及び化粧品の充填受託事業を開始しました。
現在ではパッケージ・充填・箱詰めだけでなく、原料レシピの提案・供給も行っており、化粧品・医薬部外品製造受託事業をトータルに展開しています。2018年8月には化粧品製造販売業許可を取得、令和元(2019)年12月に第一号の製品をベトナムへ納入しました。

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写真提供 (株)太陽堂成晃社様 情報印刷(株)様